2017年06月03日

LOGAN





大ヒット人気シリーズ「X-MEN」で最も人気のあったキャラクターであるウルヴァリンを主人公に据えたスピンオフ作品の第三弾。

原題「LOGAN」で邦題の「ローガン」はそのまま音読みしたもの。ウルヴァリンのニックネームのようなものなので、シリーズのファンにはこれがウルヴァリンシリーズだと分かるのでしょう。意味不明な邦題を付けられるよりはよほどマシです。

2008年に公開されたスピンオフ第一作は、ウルヴァリンの出生から本シリーズX-MENに繋がるまでを綴った良作でした。彼の人生の背景が丹念に描かれ、同じ境遇のミュータントたちや、彼らに敵対する超人兵器との派手な戦闘も見所として充分でした。

2013年公開の第二弾は舞台を日本に移してのチャンバラ活劇。最後の敵も含めていろいろと破綻だらけで失笑物。マーベル作品を代表する駄作となりました。

本作は前作の監督が引き続き担当するとのことで、悪い予感がしましたが、全くその通りの失敗作となっていました。とても残念。

今さらミュータント同士のド派手な戦闘アクションをそのまま描いてもショウガナイのはその通りでしょう。ではどうするかという回答がこんな稚拙なヒューマンドラマとは、余りに拍子抜けです。こうしたジャンルの作品を描くのが得意でもないのか、いろいろと失敗が重なっていてウンザリしてきます。

本作のテーマは、犯してしまった責任は自らが背負って生きていかなければならないってことだそうです。スクリーンでその生き様とを通してそれを魅せるのではなく、何度もセリフとして語らせちゃっているので興覚めです。ストーリーや演技からはそれがほとんど伝わってきません。なんでだよ。

話中で重要となる点がいろいろと説明不足なので、疑問ばかりが残ります。なんでローガンは落ちぶれてるの?なんで国境を超えることが安心なの?なんでヒロインの女の子が希望なの?さっぱりわかりません。そういう基本的背景が置いてきぼりにされているのです。解る訳ないでしょ。

演出の意図が汲めないものが多く、苛々させられます。伏線っぽく描かれたのに放置されっぱなしだったり、重要な部分が前置きなしに唐突に出てきたり。映画の文法を踏まえていない素人作品のようです。

例えば、ローガンの死を象徴していたアダマンダインの銃弾というのが意味ありげに使われています。、彼を射抜くことは無く、そのために本作の最大の見せ場となる筈のローガンの死は茶番となってしまいました。本当に死んだのか、いつものように復活を前提としているのか、観客の判断を誤らせているんだもの。

例えば、アダマンダインの銃弾という小道具がローガンの死を象徴しているかのように描かれていきます。ところがその銃弾は彼を射抜くことはありませんでした。そのために、本作最大の見せ場であろうローガンの死は本当に死んだのか、いつものように復活を前提とした一時的なものなのかが観ていてわかりません。とんだ茶番になってしまいました。そんなのばかりです。

また、シリーズを通して描かれるミュータントという異質の存在の意義や、ミュータントの特性を活かした展開や演出もほとんど何も機能していません。特殊能力者同士による派手な演出の戦闘シーンなどは、あまりありません。

ウルヴァリン無双も後半にチョコっと出てくるだけです。

全編を通して暗く陰鬱な感じの映像が続き、ローガンことヒュー・ジャックマンの衰えた姿ばかりが何度も描かれるのでウンザリさせられます。これまでのマーベル作品を期待して鑑賞すると肩すかしになりますよ。

続編でもいいのでちゃんと作り直そうよ。

posted by SSS at 12:11 | 映画 2017 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする